【内向性と内気の違い】

Emotional Intelligence Theory(情動知能理論)、いわゆるEQ理論の提唱者の1人であるジョン・D・メイヤー教授は、その興味をPersonal Intelligenceへと発展させています。これはメイヤー教授の造語なので定訳がありませんが、「人格知能」あたりが妥当でしょう。来月にはその名も"Personal Intelligence: The Power of Personality and How It Shapes Our Lives"という新著の出版が予定されています。これも訳しておくと『人格知能:人生をかたちづくる人格の力』という感じでしょうか。

教授が今週Psychology Today誌のサイトに寄稿した記事"The Vocabulary of the Parts of Personality"を読みました。句読点にこだわってヒットした本を枕に、ご自身も専門である人格(personality)に関わる言葉づかいには敏感であると続けます。

たとえば、知人が誰かを「非社交的」(antisocial)と呼んだときには、思わず確認してしまうそうです。それは内向的(introvert)なのか内気(shy)なのかと。

内向的(introvert)と内気(shy)は、似て非なる概念です。教授の説明によれば、内向的な人は一人でいることを好みます。人嫌いというわけではありません。必要があれば社交的に振る舞えます。ただ、不特定多数よりは少数の知人との交わりを好み、四六時中人といるよりは一人でいることを好みます。
一方内気とは、人と一緒にいたいと思いつつ人と交わることに対する恐れを持っています。

なるほど。社交への欲求があるからこそ不安が生じると考えると、内気な人には実は外向的な人が多い、ということになります。

試しに"shyness introvert"で検索すると、両者の違いを説明しているサイトがたくさん見つかります。わたしにとってわかりやすかったのは、内向性は性格を、内気は行動を表す解釈であるという解説でした。内向性は性格なので容易には変わりませんが、内気さは克服することができます。

【余談:内向性への注目】

少し脇道に逸れますが、メイヤー教授がこの言葉を取り上げたのは偶然ではなく、「内向性」がちょっとした流行だからだと思います。Googleトレンドで"introvert"という言葉がどれくらい検索されているかの推移を見てみると、2009年頃から上昇トレンドにあることがわかります。