073. あと3年で死ぬ。「第二の人生」はない。

先日、電車の中で読んでいた新聞記事に、思わず吸い付けられました。

50歳代半ばの方が高校の同期会のホームページを運営されていて、そこに「第二の人生を考える」というテーマのネット掲示板があるそうです。
引用:
 「定年後の人生設計を妻から問いかけられるが、いつもだんまりで逃げている」「そのうち考えよう、で毎日が過ぎていく」といった投稿も目につく。一方、三十五歳で脱サラし、起業した友人は、「三十歳代から『自分の余命はあと三年』と思って行動してきた」と打ち明けた。
 過ぎた時間は数えるが、残りの時間には注意を払わない。友人は、そんな意識からの転換を説いていた。
(日本経済新聞 2003/11/7夕刊)
 

「三十歳代から『自分の余命はあと三年』と思って行動してきた」
とは、なんと厳しい生き方。

この方は会社の定年を区切りとする「第二の人生」という考えを持たず、常に目の前の三年間を生きてきたわけです。

「こういうことはまさに『言うは易し、行なうは難し』で、読んでハッとすることはあっても、なかなか真剣には考えないよなあ」
などと、読みながら既に評論家になっている自分に気が付いてしまったので(笑)、カバンからノートを取り出して、ちょっと書いてみることにしました。

▼3年後、家族に残せるおカネはどれくらいか?
▼3年間のうちに会っておきたい人は誰か?どんな話をしたいか?
▼3年間のうちに行きたい場所は?そこで何をする?
▼3年後、世の中に遺したいものがあるとすると、それは?
▼上記を実行するための月次プランは?

独身だったら違う発想になったかもしれませんが、私の場合は家族がいるので「借金してでも好きなことしまくって・・・」とはなりませんでした。そういう発想で考えたとしても、「残り36ヶ月のうちにどうしてもやらなければならないことか」というと、大概のものはそうでもないかなと。パーソナルな話なので細かくは書きませんが:

【「あと3年」と言われたら優先順位を下げること】
やはり、3年以上のスパンで取り組んでいることのうち「世の中に遺したいもの」に載らないものはやりません。そういう意味では、時間を割いてやるべきことの優先順位を考えさせられました。

【気が付かなかったことで、優先順位が高いかもしれないこと】
家族にはたくさんおカネを残すという発想よりも、稼ぐ能力(労働・再婚などによって)をつけてもらうほうが現実的だなあと思いました。

【このシミュレーションの穴】
例えばわたしは住宅ローンを組んでいませんが、3年後に死ぬと分かっていれば、団体信用生命保険(民間の住宅ローンに組み込まれている)をアテにできるので、いっちょう家でも建てるか、ということになってしまいます。
あとは「健康」など、長生きのリスクに備えるための投資的な意味合いのあることが軽視されそうです。

・・・思わず考え込んでしまい、あやうく乗り過ごすところでした。


「3年」というのが、緊張感を持ってこれからを考える上でちょうどいいスパンだったのかもしれません。中学校も高校も3年間でしたから、なんとなく3年という期間の長さは把握できますし、3年間あれば相当のことができますから、あれこれ考える余地があります。

上で書いたような「穴」もあるので万能のエクササイズとはいえませんが、あまり精緻に考えなければ、人生の重大事やその優先順位を考えるきっかけにはなると思います。

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作成: 2003/11/10 by:koji
更新: 2013/10/7 by:koji


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